JOKER

あらすじ

1981年、ゴッサムシティで暮らすアーサー・フレックはピエロの大道芸人のアルバイトをしながら、年老いた母親を養いなんとか暮らしていました。発作的に笑いだしてしまう病気を抱えており、定期的にカウンセリングを受けているアーサーですが、一流のコメディアンとなり多くの人々を笑わせることを夢に見ていました。

 

そんなアーサーはある日、ひょんなことから拳銃を手に入れますが、それがきっかけで職を失ってしまいます。失意の底に沈んだまま地下鉄に乗っていると、3人組の酔っ払いが女性をナンパし始め、そこにタイミング悪く発作が起きアーサーは笑いだしてしまいます。ここでの出来事をきっかけに、アーサーは徐々にジョーカーへと変貌を遂げていくことになるのでした。

 

みどころ

DCコミックス『バットマン』に登場する人気ヴィランであるジョーカーを主人公とし、これまでとは異なる切り口で誕生に至るまでを実写化した作品です。ジョーカーはバットマンに登場するキャラクターの中でもとくに人気が高く、これまでにジャック・ニコルソンやヒース・レジャーなど数々の名優が演じてきたキャラクターでもあります。

 

そんなジョーカーを単なるヴィランではなく、人間的な側面をもたせて深く掘り下げて描いたのが本作となります。公開されるやいなや世界中で大ヒットとなり、アメリカでは公開初日から3日間だけで約9,700万ドルもの興行成績を記録しました。日本でもかなり話題になったのでご存じの方も多いのではないでしょうか。

 

単なるヴィランの誕生ではなく、アメリカに蔓延する社会格差を風刺する作品として注目を集めました。悲惨な境遇や出来事の連続に、観客は自然と自らの境遇を重ね合わせてしまい、SNS上では「ジョーカーは私のことだ」と強い共感を訴える人も現れたほどです。終始かなりシリアスな雰囲気ですのでいつでも誰でも楽しめるという作品ではありませんが、観る者を掴んで離さないその重厚な物語は必見です。

 

her/世界でひとつの彼女

あらすじ

近未来のロサンゼルスで代筆ライターとして暮らしているセオドア・トゥオンブリーは、妻との別居をきっかけに悲痛な気持ちで毎日を過ごしていました。そんなセオドアはある日、広告で目にした人工知能型OSに興味を持ち、購入することにします。

 

起動すると女性の声で話し始め、自らのことをサマンサと自己紹介をするのでした。それからというもの、セオドアの人生にはサマンサが欠かせない存在となっていきます。そして次第にセオドアはサマンサを異性として意識し始めるのでした。

 

みどころ

人工知能との恋愛を描いたSFラブストーリーです。その繊細な物語とオリジナリティにより、見事アカデミー賞で脚本賞を受賞しました。主演のホアキン・フェニックスの演技もさることながら、人工知能型OSサマンサの声を演じたスカーレット・ヨハンソンの演技も高く評価されています。本作はラブストーリーにおける女性キャラクターを単に人工知能に置き換えただけのものではありません。孤独に苦しむ主人公が人工知能との会話によるふれあいを通して心を満たしていく物語でもあるのです。とても人間的であるにも関わらず人間ではないサマンサとセオドアの交流を通して、私たちは恋愛のあり方を改めて知ることが出来るでしょう。孤独を感じている方にぜひおすすめしたい作品です。

 

ビューティフル・デイ

あらすじ

FBI捜査官として働く退官軍人のジョーは薬物依存とPTSDを患っており、それが原因で職を失ってしまいます。退職後はスキルを活かして、行方不明の子どもを探す仕事によって生計を立てながら、年老いた母とともにニューヨークで暮らしていました。

 

ある日ジョーは雇い主から、アルバート・ヴォット上院議員の娘である10代のニーナの救出を依頼されます。家出してから消息が掴めなかったニーナですが、売春宿で働かされていることが判明したのです。しかし、アルバート上院議員自身は選挙中のため、スキャンダルが公になることを恐れての極秘依頼でした。迷うことなく引き受けることにしたジョーはさっそく売春宿に張り付き情報収集を始めるのでした。

 

みどころ

なんといってもシリアスでかつ重厚なストーリーとホアキン・フェニックスの演技が絶品です。カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にも出品されましたが、上映後には7分間にも及ぶスタンディングオベーションが生まれたほどの高評価を受けています。

 

また、世界的ロックバンド『レディオヘッド』のリードギタリスト、ジョニー・グリーンウッドが劇中で使用される楽曲を手掛けたことでも知られています。全体的に重苦しい雰囲気が漂いますが、時折ショッキングな描写もあり、その数々のシーンでジョニー・グリーンウッドによる楽曲が印象的です。観客に考えさせるような作品を好む方におすすめです。

 

ザ・マスター

あらすじ

アメリカ海兵隊員であるフレディ・クエルは第二次世界大戦終結に伴い帰還します。しかしアルコール依存症であり戦争によって制振をやんでしまっていたため、しばらく軍の医療施設に入院します。退院後は写真屋と密造酒の製造を行っていたフレディでしたが、ある晩泥酔した状態でたまたま停泊していた船に乗り込んでしまうのです。

 

翌朝目が覚めるとその船の艦長であるランカスター・ドッドと出会います。フレディの造った密造酒の味を気に入ったランカスターは好きなだけここにいていいとフレディに告げ、それをきっかけに二人の交流は始まります。しかし、実はランカスターは新興宗教団体「コーズ」の教祖だったのでした。

 

みどころ

ホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンという、両名優による凄まじい演技合戦が見どころではないでしょうか。ときに激しく、ときに静かにお互いの感情をぶつけ合う二人の姿は観るものの目を釘付けにします。

 

それを裏付けるかのように本作はゴールデングローブ賞やアカデミー賞にノミネートされ、ヴェネツィア国際映画祭などでは見事受賞もしています。アルコール依存症で精神的に病んでいる男が新興宗教の教祖と出会い、妄信的になりつつもさまざまな出来事を経て自らを確かめていく姿は、心に響くのではないでしょうか。

 

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道

あらすじ

貧しい家庭に生まれたジョニー・キャッシュは、酒に溺れ毎日のように暴力を振るう父親に怯える毎日を送っていました。そんなジョニーにとって、優しい兄の存在とラジオから流れてくる少女タレントのジューン・カーターの歌声が心の支えです。

 

しかし、そんな兄がある日、交通事故によって命を落としてしまいます。さらに父親にとってお気に入りは兄だったという事実を知り深く傷つきます。その後軍隊を2年経験したジョニーはバンド演奏を趣味としていましたが、飛び込みで強引にオーディションに参加すると、見事プロミュージシャンとしての活動を始めるのでした。そしてツアーの最中に、幼い頃からの憧れであったジューンと見事共演することになるのですが、そこからジョニーの人生は激しく動き始めるのでした。

 

みどころ

カントリーミュージックの伝説と呼ばれるジョニー・キャッシュの半生を描いた伝記映画です。なかでもジューン・カーターとの関係を中心に描いており、劇中ではホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンは、吹き替えなしで実際に歌唱していることも話題となりました。

 

その抜群の歌唱力によってリース・ウィザースプーンはアカデミー賞を受賞しています。波乱に満ちたジョニーの半生と、2番目の妻であるジューンとの愛の軌跡が数々の楽曲とともに繰り広げられ、観る者の心を揺さぶります。

 

まとめ

名実ともに実力派の俳優であるホアキン・フェニックスの出演作はどれも名作です。今回ご紹介した作品の中でまだご覧になったことのない作品があるようでしたら、ぜひこの機会にAmazonプライムビデオで観てみてはいかがでしょうか。買取DXではAmazonギフト券の買取を行っていますので、もしもお手元に余っているようでしたらぜひお問い合わせください。